2015年4月22日水曜日

今日(2015年4月22日)の日経新聞にアトピー性皮膚炎の皮膚上で特定の細菌が増えているとの記事がありました。(画像参照)
アトピーに苦しむ人には朗報ですが、ここでいわれている抗生剤服用では最終的な解決にならないと予想しています。そのわけを説明しましょう。

そもそもアトピー性皮膚炎が発症するのは、以下の3条件がすべて揃ったときです。
それは、
1)アレルゲン
2)アレルゲンに反応する体質
3)皮膚上の有害病原体
です。

この三条件のうち一つでもなくなるとアトピー性皮膚炎の症状は消失します。
今回の記事は、三番目の有害病原体をなくしたことで治癒したことを示しています。
二番目のアレルギー体質をなくすことは困難ですが、一番目のアレルゲンを減らすことや皮膚上の有害病原体をなくすことは可能なことです。

 最初に、アレルゲンを減らす最も簡単で効果的な対策をお話ししましょう。
それは、曜日を決めて布団に掃除機をかけることです。
布団の中に棲息するダニそのものは掃除機でとれません。しかし、ダニの死骸や卵は掃除機でしっかりと吸い取れるのです。卵がふ化するのに必要な日数は約10日間といわれていますので、週に一回布団に掃除機をかければ1/10にダニの数を減らせます。

 二番目に、有害病原体を減らす対策を考えましょう。
有害な細菌をなくすには、常識的に消毒薬や抗生物質が思い浮かびます。
では、消毒薬を皮膚に毎日塗ったらアトピー性皮膚炎は治るでしょうか。
残念ながらそうはなりません。
なぜならば、 消毒薬が菌を殺すのはそれが持つ強烈な酸化作用によります。
強烈な酸化作用は皮膚を痛め、皮膚自身の抵抗力を奪ってしまうのです。
その結果、一瞬菌が死んでもやがて生き延びた菌が増殖を再開し、すぐに症状が再燃します。
 抗生物質も皮膚は痛めませんが、 生き延びた耐性菌が同じように再増殖し効果が無くなってゆくのです。

ですから、根本的な対策は皮膚自身の抵抗力を強化し、自分自身の力で病原体を処理できるようにすることです。
ここでいう自分自身の力とは免疫力のことで、免疫力を強化する生活習慣改善と一定期間の免疫強化サプリメントを服用すればアトピーは根本的に解決に向かいます。
事実当院でも幼児期からのアトピーや全身性難治性のアトピーがこうしたアプローチで完治させることができました。 
             

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